おかずブログ 徒然なるままに

33歳男子。外資系商社勤務。適当に仕事の事とか書きます。

この10年を振り返って

2018年、2ヶ月が過ぎようとしています。寒い日が続いておりますが元気に過ごされていますか。早いもので先日32歳になりました。就職してもう10年になるのかと思うとあっという間な気がしますが、これまでの10年とこれからの10年について少し書いてみたくなりました。

 

2008年 上京

初めて地元を離れて東京へ来た時のことを思い出します。これから社会人としてうまくやっていけるだろうか、寂しくなってすぐに地元に帰りたくなるのではないか、上司や先輩とうまくやっていけるどうか、どんな生活が待っているのだろうか。

見ず知らずの街での新生活。不安をかき消すように自分を鼓舞して独身寮へ向かった道中、まるで物語の主人公になったような気持ちで車窓から景色を眺めていました。

入社後は同期の誰よりも早く仕事を覚えたいという気持ちが強くて結構無理して自分を追い込んでいたように思います。

 

日常生活の中で東京タワーの夜景や高層ビル群が視界に入ると、ああ俺は東京で働いているのだなと実感したものです。高揚感も幾分あったかと思います。

しかし家族も彼女も地元にいたので、寂しい気持ちは離れず、仕事が充実しているとみなしてそれを誤魔化しながら過ごしていたように思います。

当時の上司は少し変わっている部分もありましたが、仕事に非常に熱心で、指導も大変厳しく、その勢いについていけずに逃げ出したくなる気持ちは多々ありました。携帯の着信画面にその人の名前が表示されると心がキュッと締め付けられる感じ。適当に受け答えすると直ぐにバレるので頭フル回転で応答する。自動的にそんなモードに入るのです。相当恐れていたんですね。今でもたまに会いますが、相変わらず熱いおっさんです。あれから出世したようで、さぞ部下の方は大変だろうなとお察します。笑

 

2012年 海外へ転職

 

そんな熱く厳しい上司との丸4年間はあっという間であり、貴重な濃い時間でした。そのうちに海外で働きたいという思いが強くなり、シンガポールでその機会を得ることになりました。日本企業の海外現法での現地採用枠でした。多くの人から、「現地採用」は大変厳しい環境だからと反対されました。上司だけはいっさい反対せずにむしろ応援してくれました。今思えば、その時に周囲の声にもっと耳を傾けておけば判断も変わったのかなと思いますが、当時の自分にはいっさい迷いがなく、海外行きを決めました。

もちろん不安もありましたがそれ以上にワクワクしたからです。

 

ところが、シンガポールでは苦悩の日々でした。意気揚々と日本を飛び出しましたが、実際のところ環境の変化に自分が追いつかず、気持ちの切り替えができなかったのです。この選択は本当に正しかったのか、会社をやめるべきではなかったのではないのか、次第にそんな風なネガティブな気持ちが自分を支配するようになって行きました。

自分が望み選んだ道なのに、不安と後悔は募るばかり、そして自信を失っていく日々。

今更になって後戻りはできない、弱音を吐くわけにもいかない、相談できる人も周りにはおらず、近くの日本人はみんな輝いて見えたので余計に閉じこもってしまったのです。ついに会社へ行くことができなくなる訳です。人生最大の挫折でした。

 

そんな中でも、あの時あの場所でしか出会えない人とのご縁もありました。

親身に話を聞いてくれて、勇気づけてくれて、助けてくれた人達には感謝しかありません。

 

結局、約1年で帰国することになりました。

 

2013年 日本へ帰国 再出発

帰国して選んだのは地元大阪ではなく東京でした。

挫折からの再出発です。

とにかく失った自信や活力を取り戻さなくてはと、自分を奮い立たせて再起への挑戦です。ここで自分を持ち上げて行くことができなければ、一生キャリアもクソもないと。

自分は使い物にならないという屈辱は二度と味わいたくない。一度逃げた自分との戦いです。そんな風に帰国したのでした。

幸い、海外にいたので英語力は鍛えられました。弱い自分も理解しました。

挫折も、悔しさも情けなさも全部受け入れて、もう失うものはない、と。

 

不思議なもので、そうすると仕事がみるみる楽しくなるわけです。結果も伴ってくる。

シンガポールで燻っていたのを晴らすように、がむしゃらに働きました。

中途半端にプライドとか自信があるとそれが邪魔して新しい環境で力が発揮できない場合もあるのだと思いました。

墜落寸前の超低空飛行状態でしたが、その後は何とか上昇気流に乗っている感覚で過ごすことができております。きっと、この先も色々な出来事が待っているだろうと思います。

 

2018年 今思うこと

 

結局、全てのことは自分の積み上げになるのだなと。

人生は選択の連続ですが、「選択」ができる時代に生まれてきたことは大変に恵まれていることに感謝しながら、これからもワクワクすることに素直に生きていきたいと思います。

 

振り返ってみると、ここ10年は早いようで色々な事があったなあと再認識しました。

これからの10年も、辛く厳しい挫折が待っているのかもしれません。

何が起こるのかわかりませんが、「希望」を持ちながら目の前のことに尽力して生きたいと思います。

 

おかず